月経・更年期 · 17日 4月 2025
女性は月経にともなうホルモンの変動や、気分の変調がが腸に及ぼす影響から便秘になりやすく、内科や薬局で入手した便秘薬を内服している方が多いようです。西洋薬は酸化マグネシウムやセンノシドが含まれたものがほとんどですから、基本的には漢方の芒硝、大黄、センナ、アロエなどと類似した成分です。しかし西洋薬や薬局の漢方薬は便を出す成分だけが含まれているものが多く、これらによる腸管への刺激作用や腸管壁から水分を奪う作用により、長期の服用で腸管の蠕動低下や陰虚と呼ばれる身体の乾燥や冷却機能の低下を引き起こします。したがって中国医学では長期的に下剤を用いる場合は、こういった副作用を起こりにくくするために腸管壁に水分を補給する薬味や、腸管の蠕動運動を促進する薬味を下剤と組み合わせることで、下剤の量を最小限に抑えられるように工夫します。とはいえ腸管メラノーシスなどの影響が出ることもありますので定期的な検査が必要です。したがって頑固な便秘でお悩みの方はむやみに便秘薬の量を増量したりせずにトカゲ堂医院にご相談ください。
診療案内 · 15日 4月 2025
ゴールデンウイーク中は4月28日(月)から5月6日(火)まで休診いたします。皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解ご協力よろしくお願いします。
月経・更年期 · 10日 4月 2025
月経前はプロゲステロンというホルモンが増加することで腸の運動が緩慢になり便秘が生じやすくなります。またこのホルモンは水分を溜め込む作用があるため、腸内の水分量が低下して便が硬くなりやすくなります。中国医学的にこれを考えてみましょう。月経前は子宮に血が集まりますが、血は熱を含んでいるので、増幅された熱が胃腸に波及して腸の乾燥を引き起こすと考えられています。また子宮に血が集まることで、物理的に血の不足が引き起こされて腸の潤いが低下すると考えても良いでしょう。漢方では当帰、芍薬、地黄、阿膠、何首烏、桑椹など血を増やして腸を潤す薬味に腸の熱をさる苦味の薬味を加えて便秘に対応します。ただし気血の滞りや、胃腸の機能低下などが原因となる場合もありますので、便秘でお悩みの方はトカゲ堂医院までご相談ください。
月経・更年期 · 08日 4月 2025
当院で更年期の寝汗やのぼせについで多い相談が、更年期の睡眠障害(不眠や中途覚醒)です。これは更年期のホルモンバランスの変化が睡眠を調整する神経伝達物質に影響を与えることが原因とされていますが。更年期は体の変化に加えて生活環境も変化しやすい時期であるため、身体的のみでなく精神的にもストレスがかかりやすくなります。そのため中国医学ではホルモンバランスの調整や、加齢にともなう陰陽の調整に加えて、ストレス対策を行うことで睡眠障害に対応します。基本的には陰の不足を補って陽の過剰を抑える方針を用いますが、個々の体質に合わせて心の作用を落ち着けるように調整したり、気の巡りをよくするように調整します。最近眠りが浅いと感じるようになった、もしくは寝ても疲れが取れないなどと感じている方は早めにトカゲ堂医院までご相談ください。
月経・更年期 · 07日 4月 2025
月経前の肩こりはホルモンバランスの変化や水分貯留によって引き起こされますが、日々の身体の使い方が問題となることが多々あります。たとえば足底のどの部分に重心がかかっているかによって、骨盤や脊椎の動きや角度が変化しますし、肩甲骨を上手く使えていないとパソコン作業などで肩甲骨を持ち上げる筋肉に負担がかかります。これらが月経前のホルモンバランスの変化やストレスと相まって肩こりの悪化をもたらします。そのためマッサージや鍼灸などでコリを緩和させても、基本的な身体の使い方が改善されていなければすぐぶり返してしまいます。したがってトカゲ堂医院では繰り返す肩こりに対しては、漢方薬の内服のみでなく個々の身体の特性を分析して苦手な動きの練習や筋肉トレーニングを指導しています。肩こりはご自身の努力で軽減しますが、トカゲ堂医院はそのお手伝いをいたしますので、肩こりでお悩みの方はトカゲ堂医院までご相談ください。
月経・更年期 · 03日 4月 2025
更年期、産後、月経前はホルモンバランスの変調が起こりやすく、気分が不安定になりやすい時期です。この時期に仕事や家庭のストレスが加わることで、心の負担が増加して気分の落ち込みが起こりやすくなります。漢方では精神に関係する心の臓を元気にしたり、気を巡らせて心を晴れやかにする薬味を用いることで対応しますが、日々のストレスが多い場合は効果が不十分なことがあります。そのような場合は抗うつ作用を発揮する他の西洋薬と併用したり、心療内科の受診が必要になることもあります。
月経・更年期 · 02日 4月 2025
出産後は急激にエストロゲンやプロゲステロンが低下するため、ホルモンバランスが崩れて気分の落ち込みの原因となることがあります。また出産、授乳、夜泣きなどで十分な休息や睡眠がとれない場合も精神の変調をきたす原因となります。あるいはパートナーの協力が不十分な場合も精神的な負担が増える原因となりえます。漢方では黄耆、人参、当帰、芍薬、地黄などで疲労を回復させるとともに、柴胡、枳実、川芎、香附子、木香などを用いてストレスによる気の滞りに対応します。産後うつは心の弱さではなく、誰でも発症する可能性がある症状です。もし産後の気分の落ち込みを感じている場合は早めにトカゲ堂医院にご相談ください。
月経・更年期 · 31日 3月 2025
月経前はホルモンバランスの変化により乳腺が膨張して張りや痛みを感じることがあります。中国医学では木火土金水の五行で病気を分析しますが、月経前は木に属する血が子宮に集まるため、木の性質が過剰になったり不足したりします。乳房には胃経と呼ばれるエネルギーの通り道があり、これは土に属すと考えられています。また樹木が大地から栄養を吸収して成長するように木と土は密接な関係にあります。そのため木の過不足が生じると土の胃経の巡りが悪くなって乳房にエネルギーが停滞して痛みや張りが生じるのです。漢方では枳実、香附子、川芎、延胡索、木香、苦楝子などの気を巡らす薬味を用いて対応します。この胃経の停滞は胸の張りのみでなく様々な不調に発展することもありますので、生理前の胸の張りが強い場合はトカゲ堂医院に相談ください。
月経・更年期 · 29日 3月 2025
月経にともなう頭痛はQOLを著しく低下させますが、中国医学的には月経前、月経中、月経後で意味合いが変わってきます。今回は月経後の頭痛の原因についての話です。漢方では血は津液と呼ばれる液体成分に営気と呼ばれるエネルギーが合わさったものと考えられており、月経時に血が体外に放出されることで生命活動の原動力となる液体成分とエネルギーが不足して、頭重感、めまい、ふらつき、倦怠感を感じるようになります。治療としては黄耆、人参、山薬、白朮、大棗、甘草などでエネルギーを補うとともに、当帰、地黄、阿膠、何首烏、芍薬などで液体成分を補います。月経後の頭痛は適切な診断と治療により予防を行うことができます。お悩みの方はトカゲ堂医院にご相談ください。
月経・更年期 · 28日 3月 2025
西洋医学では月経不順は月経周期が38日を超える希発月経と、月経周期が24日を下回る頻発月経に分けられます。原因は様々ですがホルモンも分泌異常や、卵巣の腫瘍、多嚢胞性卵巣症候群、甲状腺の機能低下などがありますが、比較的よく遭遇するのがストレスと疲れです。この場合は一時的な場合がおおいのですが、中国医学的には気の巡りを司る肝臓の作用が低下して気が滞る肝鬱という状態が生じることで起こります。この肝鬱がベースとなって、疲れや、食事、睡眠、年齢などの要因が組み合わさって月経周期が長くなるか遅くなるかが変わってきます。漢方では問診と脈診で個々の原因を見極めて、川芎、香附子、木香、枳実、柴胡などの気の滞りを改善する薬草に、血を増やす薬、気を増やす薬、熱を冷ます薬などを組み合わせて治療します。このように詳細な診察が必要になりますので、月経不順にお悩みの方はトカゲ堂医院にご相談ください。

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